ところてんについて
鰹の一本釣りで盛えてきた高知県中土佐町。この町で100年以上にわたって愛されてきた「鰹」の名物といえば、刺身とタタキそして「ところてん」です。こだわりの鰹節に、おじゃこ、醤油、四万十川源流域の伏流水でつくった「おつゆ」に天草を干して煮て、じっくり固めたところてん、さらに、地元産の生姜をすりおろしておつゆごと、サブザブッと食べるのが高知流。つるん! と気持ちのいい喉ごしとともに豊かに広がる、コク深い鰹のうま味。素材にこだわり、手仕事で守り続ける唯一無二のおいしさをぜひご賞味ください。
おつゆ
自然豊かな中土佐町の山から流れ込む四万十川源流域の伏流水と、高知産の鰹節、数種をブレンドしたおじゃこでダシをとり、二種類の醤油で味を整えた、門外不出の自慢のおつゆです。特に「鰹の風味」にこだわっており、一般には出回っていない枯節の皮の部分を使って深みのあるコクを引き出しています。すっきり雑味のない味わいなので、最後の一滴までおいしく飲み干していただけます。
ところてん
原料となる天草は、高知県室戸市でとれた太平洋産と淡路島周辺でとれた瀬戸内産の2種類を使用。生の天草を 仕入れて2〜3時間水に浸し天日で干す作業を4、5回繰り返して、色や不純物を取り除きます。
そして、コトコト煮つめていき、二段階に分けて絞った汁を型に流し込み、常温でじっくり時間をかけて固めることで、喉ごしの良いしなやかな食感を生んでいます。
突き棒
高知屋のところてんは、天草の煮汁を粗さの異なる袋を使い、手作業で絞ることで、天草の繊維質をたっぷりと含ませています。固まったところてんを麺状にするときに使う「突き棒」は、一般的には金属製の刃がついていますが、当店では天糸(てぐす)のついた特注品になっており、天糸によって繊維質が逆立ちます。その繊維がおつゆをたっぷりキャッチしながらお口へ運ぶので、おいしさが違うのです。
生姜
高知屋のところてんに欠かせない薬味といえば、すりおろした生姜です。高知県は、生姜の生産量全国一位! 当店が使うのももちろん高知県産で、品質を重視しながら農家さんから直接買い付けています。鰹だしのコクがさらに引き立たせる生姜の香りと爽やかさをぜひお楽しみください。